目立たずに歯列矯正するにはどんな方法があるの?

歯並びをきれいにしたいけれど、笑ったときに器具がチラッと覗くあの感じが嫌!と治療に踏み切るのを迷っている方も多いのでは?しかし近頃では透明なマウスピースを用いたり、本来は歯の表に着ける矯正装置を裏側に着けたりすることで、周囲に気づかれずに歯列矯正を行うことも可能です。今回はそれぞれの治療法の特徴をお伝えしていきますので、矯正治療をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

1.マウスピース矯正

専用のマウスピースを装着することで歯列を矯正していきます。マウスピースは理想の歯並びに近づくようにコンピュータが設計しており、1週間から2週間に一度の頻度で交換します。マウスピースは自分で取り外しができ、透明なので装着していてもほぼ見た目に影響がありません。

・費用

上下で80~120万円程度

・デメリット

抜歯をともなう歯列矯正やすきっ歯など、歯の移動距離が長い場合には不向きです、また、奥歯の噛み合わせを矯正する必要がある治療にも向いていません。治療が複雑になると他の矯正法よりも長期戦になるおそれもあります。マウスピースは一日あたり20時間程度装着する必要がありますが、着けることを忘れたりして余計に治療が長引いたり、治療の効果が変わってしまったりすることもあります。

2.舌側矯正

矯正装置を他人からは見えない歯の裏側に装着します。マウスピース矯正ではできないような、歯を大きく動かす必要のある治療も可能です。

・費用

上下で100~140万程度

・デメリット

装置が舌に触れるので異物感が強い。歯磨きや食事にも注意が必要。費用が高め。

3.透明ブラケット

歯の表側に装着する「ブラケット」。通常の銀色のものだと目立ってしまいますが、患者の希望で透明なものに変えることができます(費用の変動あり)。他の矯正法よりも治療できる範囲が広く、その精度も高いので最もよく用いられています。

・費用

60~100万円程度

・デメリット

近距離で見ると矯正装置に気づかれやすい。ブラケット自体は透明でも、ワイヤーは銀や白色。

■ケースごとのおすすめ治療法

・歯列の乱れが軽度であればマウスピース矯正

前歯の歯並びだけなど、比較的軽度な歯列矯正には効果的です。装置が目立たないことと、自分で取り外しができるために食事や歯磨きがしやすいことが大きなメリットです。

・歯列は乱れているが矯正装置が目立つのは嫌な人は舌側矯正

舌の異物感が大きいことや歯磨きがしにくいこと、そして費用が高くなることなどデメリットもありますが、矯正装置が見えるのは嫌だけどしっかり治したいという方に向いているといえます。

・治療の精度を求める方は透明ブラケット

歯並びや噛み合わせなど治療後のことを考えると一番確実なのが透明ブラケットです。よく見ると装置に気づかれてしまうことや、マウスピースに比べて歯磨きがしにくいことなど難点もありますが、装置を着ける上で制限が少ないため、最も多く選ばれています。

・早く治したい、かつ目立たせたくない人はハイブリット矯正

透明ブラケットとマウスピースを併用するのがハイブリット矯正。歯の全体をマウスピースで覆い、歯が大きく移動する箇所を透明ブラケットで矯正します。それぞれのデメリットをカバーする一方で、どちらの治療法の費用もかかってしまうというデメリットもあります。

・前歯だけを治したい方は部分矯正

治したい部分にのみ装置をつけて歯並びを整えます(たとえば前歯など)。おもに透明ブラケット、または舌側矯正で行います。マウスピース矯正でも治療可能ですが、その場合でも直す箇所だけではなく歯列全体をマウスピースで覆う必要があります。

■まとめ

目立たずに行えるマウスピース矯正を選ぶ患者さんが増えてきました。マウスピースは歯と歯の隙間を埋めたり、歯列の軽度な乱れを改善するにはとても優れた矯正治療法ですが、適していない方だと噛み合せが治らなかったり、治療期間が余計に長引いたりすることがあります。マウスピースはコンピューターが設計しているためその精度には限界があります。自分の歯列に合った治療法を歯列矯正の情報サイトで学んだり、担当医とよく相談するなどをして決めましょう。

指しゃぶりが歯並びに与える思わぬ影響

なかなかやめられない子どもの指しゃぶり。小さなお子様のいるお父さん、お母さんの中には、指しゃぶりによって何かしらの影響が出ないかと気にされている方も多いのでは? 今回は指しゃぶりの習慣によって子どもの成長にどんな影響があるか、また指しゃぶりのやめさせどきなどについてお伝えします。

■お腹の中にいるときから指しゃぶりは始まっている

赤ちゃんがいつから指しゃぶりを始めるのかというと、それはお母さんの胎内にいるときから。赤ちゃんにはおっぱいを吸うための吸てつ反射というものが生まれながらに備わっていますので、指を吸うという行為も本能的なものといえます。1歳から2歳頃まではその本能が消えずに残っているのです。

■どんなときに指をしゃぶるの?

・眠たいとき

眠気を感じた子どもは、母親のおっぱいを飲んでいるときと同じ状態を求めるようになります。親指を吸う子どもが多いのは、その形状がお母さんの乳首に似ているから。お母さんのおっぱいによく似た親指を吸うことで、眠る前に気持ちを落ち着かせるのです。

・さみしいとき

子どもはさみしさによって生じる心の不安定を、指をしゃぶることによって落ち着かせます。かといって、子どもが大きくなってからも指しゃぶりがやめられないのは、必ずしも愛情が足りないからというわけではなく、単に幼児期の癖が抜けないだけということもあります。

子どもが指をしゃぶる心理的背景には、「さみしい」というのと「眠い」というのが大きくあります。
いずれにしても子どもが気持ちを落ち着かせたい、安らぎたいと感じているときに指を吸い始めることが多いようですね。

■指しゃぶりによる影響にはどんなものがあるのか

指しゃぶりが子どもの成長に与える影響は、主に歯並びやあごなど口元に現れます。指をしゃぶるたびにあごや歯に強い力が加わっているためです。口元や顔が成長によって大きく変化するのは5歳ごろから。その頃になっても指しゃぶりがやめられないと、あごの変形や歯並びにも影響してくるようになります。そうなると単なる容姿の問題だけではなく、話し方(発音)や呼吸、食事のときにものを噛んだり、飲み込んだりという、お口の機能面にまで影響を与えてしまいかねません。
ここでは、指しゃぶりが子どもの口元にどんな影響を与えるかを具体的に挙げていきます。

・前歯の噛み合わせができなくなる

指をしゃぶる際に前歯で指を噛みしめたりすることがありますね。そうなると、前歯には当然大きな力が加わることになり、上下の前歯を噛み合わせたときに、通常はない隙間がぽっかりと開いてしまったりすることがあります(開咬・かいこうと言います)。こうなると前歯ではものを噛めなくなってしまいます。

・出っ歯

歯列矯正のときのように、歯は持続的な力を加えることによって生えている場所を移動させていきます。指をしゃぶる際には特に前歯に力が加わっていますので、そのぶん前歯が突出してしまうのですね。

・交叉咬合

上下の奥歯の位置が横にずれてしまい、噛み合わせたときにちょうど交叉したような状態になることを交叉咬合(こうさこうごう)といいます。指をしゃぶるときに奥歯が頬の筋肉によって押されてしまい、上の歯並びが異常に狭くなってしまうことで起こります。上の歯並びと下の歯並びの幅が違うので、うまく噛み合わせができなくなります。

・発音がしにくい

上記の開咬のように、指しゃぶりによって上下の前歯のあいだにすき間ができてしまうと、ものを言うときにそのすき間から舌が出てきてしまい、発音がしにくくなります。いわゆる「舌たらず」の状態です。特にサ行やタ行、ラ行の発音がしにくく、話すときにも唾が飛びやすくなってしまいます。

・唇がめくれる

指をしゃぶることによって出っ歯になると、上唇がつね歯に押されるような形でめくれ上がってしまうことがあります。俗に言う「タラコ唇」の状態です。

・食事のときにくちゃくちゃと音を立てる

出っ歯や開咬で前歯でものが噛みにくくなっていると、食事のときにどうしても口が開いてしまい、結果噛んでいるときの音が大きく響いてしまいます。

・口呼吸をするようになる

いつもぽかんと口を開けているお子さんがいますね。それは出っ歯や開咬によって口が閉じにくくなっているのが原因のひとつです。いつも口を開いていると鼻ではなく口で呼吸するようになります。口呼吸にはさまざまな悪影響があるといわれていますが、主なものを挙げると、

  • 口臭が強くなる
  • ウィルスや細菌を取り込みやすくなる
  • 冷え症になる
  • 虫歯になりやすい
  • 顔立ちにしまりがなくなる
  • 酸欠になる
  • いびきがひどくなる

などがあります。口呼吸は子どもだけではなく大人にも見られますので、鼻の通りをよくしたり歯並びを治すなどして早めに鼻呼吸に治すことがすすめられています。

■指しゃぶりのやめどき

あごの骨格に影響が出てくるのは5歳ごろから。永久歯に生え変わるときにも歯並びが悪くなったりと影響が出ます。乳歯しか生えていない3歳頃までは将来的な歯並びには影響はしませんが、その頃から大人の言葉が理解できるようになるので、少しずつやめさせていくようにしましょう。

・1歳~3歳

この頃の指しゃぶりは先述の「吸てつ反射」の名残なので、それほど神経質になる必要はありません。

・3歳~5歳

保育園や幼稚園などで社会性が生まれると、自然に指しゃぶりがおさまる子どももいます。その子自身の世界が広がり、さまざまなことに興味をもつようになるので自然に指をしゃぶる癖が抜けていくのですね。また、子どもの心にはじめて「恥ずかしい」という意識が生まれる時期でもありますので、「お友達がいるときはおしゃぶりやめようね」などとやめるきっかけを作りやすい時期でもあります。

・5歳以降

この時期の指しゃぶりは二つのパターンがあります。
ひとつは乳児期からの指しゃぶりが「癖」になってしまってやめられない場合と、
もうひとつは環境や子ども自身の心の状態に何かしらの問題がある場合です。
いずれにしても、やめさせるには大人からの働きかけが重要になります。
一度はやめることができたのにも関わらず、その後また指しゃぶりの癖が再開した場合は環境や子ども自身の心の状態に問題がある可能性があります。

■指しゃぶりの癖をやめるために、親ができること

指をしゃぶっていたらやめるように言う、それができたら褒める
外で遊ばせてみたりして、他のことに興味を持たせる
子どもが眠る前は傍にいて、寝つくまで手を握ったり本を読んであげたりする
眠っているあいだに指をくわえていたら外しておく
などの方法があります。また、指人形をはめたり、爪にバイターストップ(苦味のあるマニキュア)を塗ったりとグッズに頼るのもひとつの手です。

■指しゃぶりによって歯並びが悪くなってしまったら

・総乳歯の時期(6歳ごろまで)

まずは指しゃぶりをやめるのが一番です。たとえ乳歯の並びが悪くても、早めに対処すれば永久歯では正常になる場合があります。5歳頃ならまだあごへの影響もそれほど心配する必要はありません。

・永久歯が数本生えてきている時期(6歳~11歳)

歯並びやあごの成長に問題がある場合、この頃から矯正歯科にかかることができます。この頃ならまだ大掛かりな矯正治療はせず、MFTというトレーニングで改善される場合があります。

・筋機能療法(MFT)

口周りの筋肉を鍛え、正しい飲み込み方や食べ方、話し方ができるようにトレーニングします。指しゃぶりによる口周りの筋肉や舌の動きが歯並びを悪くしますので、トレーニングすることによって歯並びが改善されていきます。

・総永久歯の時期(11歳頃から)

あごの骨格がすでに成長を終えてしまっている場合、あごのバランスを整えていくのが難しいので矯正治療によって歯の位置を移動させていきます。まだ成長期の途中であればあごの成長具合と歯並びのバランスを考えながら矯正治療を進めていきます。

まとめ

先述のように乳児期の指しゃぶりは本能的なものですので、あまり神経質になる必要はありません。ただ5歳を過ぎても指しゃぶりの癖が抜けない場合は、口周りの機能に支障をきたす場合がありますのでやめさせる努力が必要です。大切なのは指をしゃぶる子どもを頭ごなしに叱るのではなく、やさしい言葉でやめるように伝えること。そして子どもがおしゃぶりをせずに過ごせたら褒めてあげましょう。子どもは一度褒められたことをまたくり返します。お子さんが自分でやめようと思えるような環境を作ってあげてください。それでもやめない場合は、何らかの原因がある場合も考えられますので、歯科のみならず小児科や育児センターに相談してみるのもひとつの手です。

繰り返し起こる!顎関節症

程度の差はあれど、日本人の二人に一人が経験するという顎関節症。何度もあごの不調を感じているけれど、放っておいても治るからそのままにしている、という方も多いのでは?
今回はつい油断しがちな顎関節症について詳しくお伝えします。

■顎関節症とは

顎の関節およびその周囲に、痛みや音が鳴る、口が開きにくいなどの症状が現れます。
顎関節に負担がかかるような状態が続いたり形が歪んでくると症状がひどくなるようです。
特定の原因というよりは、さまざまな要因が重なることで起きます。昔は噛みあわせの悪さが引き起こすといわれていましたが、必ずしもそれが原因ではありません。

■顎関節症のおもな症状

・痛み

口を開けたり閉めたりするときに、顎やその周囲の筋肉に痛みが出ます。物を噛んだときに痛みが走ることも。顎の周囲に炎症が起きているため動かすと痛みが出ます。痛みがひどいときは鎮痛剤や抗炎症剤の力を借りるのも一手です。なるべく口を開かずに過ごし、顎に負担をかけないことが大切です。食事もやわらかいものをとるようにしましょう。

・音が鳴る

顎の動きに合わせてミシミシやポキポキといった音がしたことはありませんか。顎関節の軟骨がこすれたり動いたりしているのが音の出る原因です。痛みがなく口の動きにも問題なければ様子をみることが多いですが、音が異常に大きかったり、音がしだいに変わってくるようであれば診察を受けることも考えてください。

・口が開かない

口は4センチ以上開くのが通常ですが、顎関節症がひどくなると指1本のすき間しか開けられなくことがあります。こういう時に無理に口を開かせるのは危険です。暖めたりマッサージをしたりしながら関節をほぐしていき、少しずつ口を開いていきましょう。

・噛み合わせがずれる

顎関節の変形や軟骨のずれによって、噛み合わせのときに口が完全に閉じなかったり、上下の噛み合わせがずれたりします。治療によって改善できる場合がありますが、難しい場合はずれたままでも噛めるように噛み合わせを変えていくことになります。

・体調不良

顎関節症によって体全体のバランスが崩れてしまい、首や肩に痛みが出たり、頭痛や腰痛、耳鳴りなど全身症状につながることがあります。軽度のうちはマウスピースなどで改善できますが、ひどいときは整体で全身の具合を調整していく必要も。

■顎関節症の原因

・歯ぎしり

歯ぎしりというと寝ている間のことと思いがちですが、実は何かに集中しているときや重いものを持つときなどに無意識で行っていたりします。他にも歯を食いしばったり、カチカチと音をさせてみる癖も顎関節に大きな負担をかけてしまいます。眠っているあいだはマウスピースをはめて、起きているときは歯に力を込めないように普段から意識することが大切です。

・ストレス

ストレスによって体が緊張状態になると先述の歯ぎしりや食いしばりの原因になり、顎関節に負担をかけることになります。特にうつ病になると体が緊張しやすく、うつと顎関節症を併発してしまうケースもあります。

・噛み癖

痛みや癖などが原因で左右どちらかの歯でばかり食べ物を噛んでしまう方がいます。もちろん片側にばかり負担がかかりますので顎関節にはよくありません。痛みがある場合は治療し、左右両方で噛むように意識しましょう。

・姿勢や癖

意外にあごに負担をかけてしまうのは猫背です。他にも頬杖をついたり、うつ伏せで寝たり、同じ足ばかり組むのもおすすめできません。また口を使う楽器を日常的に演奏することもあごとその周囲の筋肉に負担をかけます。姿勢の悪さに思い当たりのある方はヨガや整体などでバランスを整えることも考えてみてください。

・歯列の乱れ

20代~30代になると、10代のころにくらべて骨や筋肉が硬くなってきて、歯並びの乱れからくる噛み合わせの悪さが、あごに負担をかけてしまいます。可能であれば10代のあいだに矯正治療をすることによって、成人してからの顎関節症のリスクを軽減できます。

・打撲などの外傷

あごの関節はものを食べるたびに動かさなければならないので、腫れや痛みのある炎症が起きてもなかなか炎症が引きにくく長期化する傾向にあります。けがをした直後は患部を冷やすなどのケアが大切です。

■顎関節症の治療にはどんなものがあるの?

マウスピースであごの位置を調整したり、ごくまれですが外科手術することもあります。痛みや炎症の対症療法としては、薬でおさえたり患部にレーザーを当てるなどがあります。

■近頃増えている顎関節症

顎関節症にかかる人の割合は右肩上がりする一方です。昔に比べて柔らかい食べ物が増えたことが一因のようですが、若い女性は特に顎関節症になりやすい要因が男性よりも多いのです。もともとが男性よりも噛む力や靭帯が弱いのに加え、ハイヒールを履くことで姿勢が悪くなっていることも原因のようです。他にもストレスやホルモンバランスなどが関係して発症したりもします。顎関節症は若い世代に多く50代をすぎるとほぼ見られなくなりますが、それは若いときのほうが仕事などのストレスが大きいせいかもしれません。
また顎関節症をくり返している方は、歯を食いしばっていたり姿勢が悪いなどの生活習慣が原因であごに負担をかけている場合があります。意識して改めていくようにしましょう。

矯正治療で治せる「受け口」

噛み合わせなどの健康面だけでなく、審美的な面でも悩みの多い「受け口」。受け口は上の前歯よりも下の前歯が前に出ているのが問題なので、矯正歯科で治療することができます。今回は受け口の治療を始めるタイミングや詳しい治療の方法などについてお伝えします。

■受け口をそのままにするとどうなる?

・虫歯、歯周病のリスクが上がる

受け口の方の歯並びは通常よりも歯と歯のあいだのすき間が多いので、そこに汚れが溜まって虫歯になりやすくなります。また受け口の方の噛み合わせは正常でない場合が多く、噛む度に負担がかかって歯周病になりやすくなります。

・胃腸などの消化器に負担がかかる

受け口のままでいると食べ物を噛みにくく、咀嚼が充分でないまま飲み込んでしまうことが多く、結果胃腸に負担をかけることになります。

・顎関節症のリスクが上がる

噛み合わせが悪いとあごにも負担がかかりますので、顎関節症にかかるリスクが上がります。

・虫歯の治療がしにくい

噛み合わせが悪いせいでクラウン(被せもの)や詰め物が取れやすくなります。

■受け口の原因は?

・遺伝

顔の形状だけでなく、歯の大きさや形、噛み合わせも親に似るものです。親に受け口の傾向があると、子どももまた受け口であることがあります。

・口呼吸

人間の体は使わない器官は少しずつ小さくなっていくようにできています。口呼吸が習慣化して鼻を使わなくなると、鼻や鼻の骨に繋がっている上あごが小さくなり、下あごよりも後退してしまいます。

・前歯の向き

下の前歯が外に向かって斜めに生えていると、上の前歯よりも突出して結果、受け口になってしまいます。

・受け口の治療の始めどき

早うちは3歳ごろからはじめます。2歳までの受け口は自然に治ることも多いですが、3歳を過ぎても受け口が治らない場合は永久歯に生え変わってからも受け口のままであるとみていいようです。6歳ごろまではマウスピースタイプの矯正装置で済むことがありますので、早めに矯正歯科と相談ましょう。
大人になってからの治療だとあごの骨を切ったりという外科手術が必要になる場合も。歯並びだけが問題であれば歯列矯正で治せますが、あごの骨格に問題がある場合は矯正治療に加えて外科的手術が必要になってくることがあります。

■早いうちに受け口を治すには

子どもが受け口を治療する際のおもな治療法を挙げていきます。

・MFT(口腔筋機能療法)

下や頬、口周りの筋肉を正しく使えるようにするトレーニングすることによって、歯並びやあご、舌の位置を整えていきます。

・ムーシールド

舌で下の前歯を押してしまう癖があると、その押す力によって舌の前歯が突出し、受け口の原因になります。ムーシールドと呼ばれるマウスピースをはめることによって舌を上に持ち上げ、前歯が押されるのを防ぎます。ムーシールドは日中の短時間のあいだと、就寝中に装着します。

・T4K

小児の歯列矯正に有効なマウスピースです。ムーシールドと同様、日中の短時間のあいだと夜間に使用します。

・拡大装置

受け口の方は上の歯の歯列が狭くなっていることが多いので、装置をつけて下あごと同じ大きさまで拡げていきます。

・ブラケット矯正

もっとも一般的である矯正装置「ブラケット」を装着することで歯列や噛みあわせを直します。乳歯の段階では前歯にのみブラケットを装着する部分矯正ですみますが、中学生ごろになると歯列の全体に装着する場合が多いです。

・受け口の治療にかかる費用

受け口の治療と一口に言っても、年齢や、あごの骨に問題があるのか歯並びだけの問題なのかで治療も変わってきます。子どもで、マウスピース治療で済むような場合は5万円~20万円程度が相場です。大人では矯正治療なら自己負担で50万円から120万円程度、それに外科手術を受けるときは50万円~70万円程度(保険適用で)が加わると考えておくとよいでしょう。

■まとめ

下あごは体の成長に比例して伸びていくので、成長するにつれて受け口もひどくなっていきますし、治療費用も高額になります。お子さんの顔を見て「もしかしたら受け口かも?」と思うようなことがあれば、早めの受診がおすすめです。

 

参考:札幌市の矯正歯科なら円山さくらぎ矯正歯科

気になる矯正治療中の痛み

矯正治療中は痛みがあるとはよく聞きますが、一体どのくらいの痛みなのでしょう? もちろん個人差はありますが、はじめは痛いけど慣れれば平気という声が多く聞かれます。どんな痛みなのかというと、歯をワイヤーなどで強い力を加えて少しずつ動かしていくので、虫歯にような神経的な痛みとは違い、歯の根からくる痛みというのが近いでしょうか。
今回は、矯正治療中に生じる痛みについて……痛みの主な原因とその対処法などをお伝えします。

■矯正中に痛みが生じるときのはどういうとき?

・装置をつけたばかりのとき

はじめに装置をつけてから約1週間のあいだは痛みが続きます。しだいに落ち着いてきますが、痛みがピークのときは何もしなくても痛いです。物を噛むのにも痛みがあります。
そして一般的なブラケット矯正ですと3週間から4週間に一度の間隔でワイヤーを交換するのですが、交換したてのときにまた痛みが生じます。これは個人差がありますが、おおむね1日から2日でおさまります。矯正装置をつけている2、3年のあいだは、月に一度痛い時期があると考えてください。

・ものを噛んだとき

これも慣れてくると感じなくなりますが、装置をつけたてのときと交換したてのときは物を噛むと痛みが生じます。バイキングや食事会などは矯正歯科に行く前に予定を入れることをおすすめします。

・頬の裏側に装置が当たっているとき

一般的なブラケット装置を装着した場合、ブラケットやワイヤーがつねに頬や唇の裏側に接触している形になり、慣れるまでは痛みがあります。また装置が接触している箇所に口内炎ができる方もいます。

・頬の裏側を噛んでしまったとき

矯正すると噛み合わせも正しい位置に変わっていきますので、慣れないうちは頬を噛んでしまうことも。

■痛みがひどいときは?

装置をつけたばかりの頃、や交換したての頃は何もしなくても痛みがありますので、耐えられない場合は痛み止めを服用するのもひとつの方法です。また装置が当たっているせいで痛いときはワックスをいう半透明な粘土のようなもので装置を覆うこともできます。これは食事などで取れることもありますが飲み込んでも問題ない素材でつくられているので安心です。ワックスは矯正歯科でつけてくれます。

・痛みがあるときの食事

上記のように装置をつけたばかりの頃や交換したての頃はものを噛むのも痛みがありますので、なるべくやわらかいものがおすすめです。

たとえば、

  • おかゆ
  • 豆腐
  • 麺類
  • プリンやゼリー
  • ヨーグルト

などなど。

また痛みが和らいできても、硬いものや噛み切りにくいものを無理に食べようとすると矯正装置が外れたりすることがあります。矯正治療を始めてしまうと、食べる物にもある程度を気を使わなければいけないことを覚悟してください。
たとえば硬いお煎餅は矯正器具の破損に繋がりやすいので、食べるときは小さく割るなどする必要があります。お餅やガムは装置にからまったりするのでおすすめできませんし、フランスパンなども前歯でかぶりついたりすると装置が外れてしまうことがあるので注意です。他にもお肉のすじやほうれん草などの繊維が装置にからまりやすいので、前歯を見せて笑ったときに恥ずかしい思いをしてしまうことも。外出先でそういうものを食べるときは装置の細かいところまで掃除できる歯間ブラシを持ち歩くのがおすすめです。

■まとめ

歯列矯正は痛みがつきものです。年齢が低いほど、痛みが少ないと言われています。特に子どものうちは歯の周りの骨がやわらかく、歯が動きやすいのです。ただ子どものうちは歯並びの大切さになかなか気づけないもの。矯正中の痛みはそのぶんだけ歯が動いてくれているのだと前向きにとらえましょう。矯正治療の痛みや不便に耐えたあなたは、きっと美しい歯並びを手に入れることができますよ!